今はうつ病の薬を何種類も飲んでるから、今の私は不育症の治療をして、妊娠を目指して、といった状態からはほど遠くなっています。だからいつもの記事はうつのことが多かったりしますが、今日はうつじゃなくて、「不育症」の話です。いつも読みに来てくれているみなさんにはちょっと聞き慣れない言葉かもしれませんが、少しでも不育症のことを知って欲しいと思ってブログを始めたこともあって、、、。すっごく、思いっきり、嫌になるほど長いですが、もし良かったら読んでください^^
私は2回目の流産をしたときに、インターネットでいろいろ調べて、自分が「不育症」であるのかもしれないと思っていました。妊娠しても、出産にいたらずに、途中で流産してしまうといった病気です。通常、妊娠の15〜20%は流産すると言われているらしく、その原因は胎児側にあるとされています。でも、不育症の場合は胎児側に問題のある流産ではなくて、私の体に問題があってそれで流産という結果になってしまいます。ですが、この「不育症」はまだなかなか知られていないのか、「流産は癖になる」という年配の方がたくさんいます。私が妊娠中に何かしたために流産になったのではないかという人もいます。だけど、「不育症」とはそういった病気ではありません。私が何か(例えば激しい運動をしたとか)をしてしまったからといったものではないんです。もっと生化学的に私の体に問題があり、それは私にとってもどうすることも出来ない問題なのです。医者の間でも最近になってようやく研究がなされるようになった分野でもあり、不育症の検査というものは一応存在しますが、調べてもなお、原因不明といわれることが多くあります。しかも、2回流産を経験しても、医者は「たまたま今回は胎児側に問題があって、、、」と言って不育症のことを教えてくれることもあまりないみたいです。当然不育症の検査をしてくれると言うこともありません。3回流産して初めて、「不育症という病気があって、、、不育症の検査をしてみませんか?」と言ってきます。3回の流産とは、周囲の人にはただの「3回の流産」かもしれませんが、当事者にとっては「わが子を3人亡くした」ということと同じです。3人もわが子を亡くし、その原因が私にあるのかもしれないと言われ、検査をすれば今度は大丈夫かもしれないと言われるんです。私の場合、「不育症の検査」のことを言われたのは、「今回も流産ですね。いつ流産後の処置をするか決めて予約を取ってください」と3回目の流産を知らされたのと同じ時でした。3人ものわが子を亡くして初めて、医者は不育症という言葉を口にしました。2回目の流産後、やっぱり検査しておけば良かった。そう何度も思いました。でも、3度目の妊娠は、「自分が不育症かもしれない」と思って、不育症を専門にやっている病院を探している最中のことでした。それだけに医者の口から不育症と言われたときは、「なぜ検査をきちんとする前に妊娠してしまったんだろう」という自分を責める気持ちと、「なぜこの医者は2回目の流産のあとに不育症の検査を勧めてくれなかったんだろう」という医者に対する不信感でいっぱいでした。
妊娠して通っていた病院は普通の産婦人科でした。そしてその産婦人科では不育症の検査はやっていないと言われました。2つほど不育症検査をやってくれそうな病院を教えてもらいました。でも、その医者に対する私の不信感がとても強く、とても教えてもらった病院に行く気は起こりませんでした。九州にある不育症の病院をネット探しましたがなかなか見つからず、不妊症専門の病院でもやってくれるかもしれないと思い、実際に電話して自分が不育症かもしれないので検査して欲しいのだけど、といった内容の話をしたりしました。何軒の病院に電話をしたかわかりません。「うちでは不育症の検査はやってないんですよ」という不妊症専門の病院もたくさんありました。ですが、何軒かの病院で「うちの患者様で不育症の疑いのある方はうちの病院で検査をするのではなく、こちらの病院を紹介していますので、こちらの病院に連絡を取られてはいかがですか?」それが福岡市南区平和にある「すみい婦人科クリニック」でした。早速電話をして、「自分が不育症であるかもしれないこと、だけど不育症がどんな病気なのかもよくわからないこと」を話しました。すると、「電話でおはなししてもいいのですが、もしよろしければ一度お越しになりませんか?うちは不育症の検査をやってますが、その前に不育症についてご説明しますが」と言われました。私と主人は迷うことなく、その病院を訪れました。検査をするわけでもなんでもなく、ただ1時間くらい不育症について、とても親切に説明をしてくれました。そしてどういった検査をするか、、、どんな原因の場合はどんな治療をすることになるか、そして治療後、出産に至ることの出来る確率まで。
あの時のことは今でもはっきりと覚えています。やっと、不育症のことを専門にやっている病院が九州でも見つかったという思い。この先生にお任せして検査、治療をしてもらおうという思い。本当にすがるような気持ちとともに、これで私達にも、もしかすると我が子を抱ける日が来るのかもしれないとうれしさでいっぱいでした。早速検査をしてもらおうと予約を取り、検査をしてもらいました。いろんな検査をしてもらい、その結果、私の場合は排卵されれる卵の質に原因があるのではないかといわれました。通常、体外受精などを行うときはこのレベルの卵では体外受精は行わないと言われました。受精はして、一応着床までは出来るけれど、その後の妊娠の継続まではこの卵の質では無理だと。そしてその卵の質が悪くなっている原因は私のホルモンバランスに問題があると言われました。自然妊娠をして出産までたどり着くのは無理だろうから、まずホルモンバランスを整えるために薬を飲んだり注射をしたりして、排卵時に質の良い卵が排卵されるようにする。その排卵排卵誘発剤などで管理し、タイミングを見計らって受精させる。その後もホルモンバランスなどが乱れないように管理し、12〜14週目くらいまで成長した段階で、うちのような婦人科クリニックではない出産も出来る産婦人科を紹介します。と言われました。不育症は最近になって医者の間でも研究の始まったばかりの病気で、検査方法も病院によってまちまちな部分も多く、また検査をしたからといって必ず原因が見つかるというわけでもありません。そのために、本当にその治療法で良いのわからないけれど、何も治療をしないまま次の妊娠をするよりは、、、ということで、とりあえず何か治療をして、、、という方がどちらかといえば多い病気です。そんな中、それらしい原因が見つかった私たちは本当にラッキーでした。検査の結果からこの治療をすればおそらく次は大丈夫じゃないかと言われました。当然、通常の妊婦さんでも15〜20%は自然流産があるわけだから、100%大丈夫ですとは言えませんがとは言われましたが。いよいよあとは、この治療方針に従い妊娠し、無事出産に、、、となる予定でした。
ですが、、、私の心がこの時にはうつ病になっていたんです。そして精神科を受診することになりました。そして、うつ病の薬を飲むことになりました。このことを婦人科の先生に伝えると、「あなたの飲んでいる薬だと、赤ちゃんに奇形がでることが多いから、精神科での薬を飲まなくても良くなってからまた来てくださいね」と言われました。
今の私の精神科での主治医の先生は「たぶん、検査をしたことで治療方針がすぐに決まるような原因だったのに、なぜ自分はそれを早くからしなかったんだろう。そうすれば3人目の赤ちゃんは無事に産むことが出来たのにと自分を責めてしまったんだろう。それでまずうつ病になっていたんだろう。しかもうつ病になってしまって、薬のせいで婦人科での治療が出来なくなってしまったこと。うつ病になってしまってそれまでやっていた仕事も辞めないといけなくなってしまったこと。これらが合わさってうつがどんどんひどくなってしまったんだろう」と言います。いつうつが治るのか、いつまた婦人科に行けるのかはわからないけれど、、、
昨日の新聞で私の婦人科での主治医の先生が不妊症や不育症についての講演会をしたと、写真入りで載ってたのを見て、もう5年くらい前のことだけど、思い出して書いちゃいました。