目の前のこと

今までの私はどちらかというと、先々のことばかりを心配して、目の前のことをおろそかにしがちなそんなタイプでした。
だから当然いつになっても心配や不安がつきることはありません。
でも、うつ病になってから、今の主治医の先生と出会ってから、考え方が少し変わって来たように思います。
先のことはどうなるか分からないけれど、ただ目の前にやって来たことに対して、自分が出来る限りのことをしていこうと。


先のことを全く考えない訳でもありません。
でも、先のことは所詮先のことです。
今考えて、それで考えたようになるのならともかく、そんな簡単に自分が思ってるようになんてならないということは、もういやというほど分かってます。
それなら先のことをそんなに考えて不安になったり、心配に思ったりするくらいなら、考えるのをよそうと。


そして、その分、今目の前に与えられている現実を精一杯生きていこうと。全力でやっていこうと。
そうすれば、この小さな今がたくさん集まって、いつか自分の中に大きな何かが出来るんじゃないかと。
たとえ、いま自分の目の前にあることが本当に自分のやりたいことではなくても、望んでいることではなくても、
だからといって手を抜いていたのでは、だからといってそっぽを向いていたのでは、
いつまでも私の中に小さな何かが貯まっていくこともないし、将来それが自分の中の大きな何かになってくれることもないだろう。


やっと、最近そんな風に思えることが出来るようになって来た。


本当は派遣で研究補助員をするということが私のやりたいことではない。私はあくまで自分の研究がやりたい。
でもだからといって、いまの研究補助員での仕事を自分が出来る限り精一杯やっていれば、いつかこの努力は何かの時に役に立つだろう。


不育症のことに関してもおんなじ。
いま出来ることをやっていきたい。
本当はすぐにでも子供が欲しい。でも、そんなことは無理なのだ。鬱の薬も飲んでいる。もし赤ちゃんにその影響が出たら、それこそまたうつ病になるだろう。
それなら、うつ病のお薬を減らせるようになるまで、赤ちゃんに影響のないくらいまで減らせるようになるまで、自分に出来ることをやっていこう。


何も焦ることはない。ゆっくりやっていけばいいだけだ。
いつかきっと、これらが実を結んでくれる時もくるのかもしれないのだから。